戦略とインテリジェンス

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2013年 11月 22日

技術と戦争

エリオット・コーエン「第7章 技術と戦争」『戦略論 現代世界の軍事と戦争』勁草書房、2012年、212~241頁

◆軍事技術に関するいくつかの考え方
・様々な要因が軍事技術を形成(必要な機能、失敗への対応、美的配慮、慣習等)
・軍事技術における国家のスタイルは「予想される戦争(政治の想定)」を反映
・技術の発展過程は進化論的(手段と対抗手段の相互作用)
・隠れた技術が重要(重要な要素は明白なものではない。)
・全体としての性能(兵器システム)が重要
・技術的優位は「それなりに重要」
◆軍事技術の位置づけ
・軍事組織は新技術を旧い知的枠組みや運用上の枠組みに合わせようとする傾向
→新技術がどのような変化を広汎にもたらすかを知るのは困難
・技術変化は「質的変化」/「量的変化」なのかという問題
・「変化する側面」と「変化しない側面」
◆新時代における軍事技術の3つの特色
・量より質の向上(大規模軍隊は必要ない)
・兵器の多種化
・商用技術の興隆
◆軍事技術の将来
・戦争が宇宙にまで拡大
・サイバースペースにおける戦争
・ナノテクノロジー、ロボット工学、人工知能の進歩(自動システムの発展) 
・生物科学による人間本性の改造(死を恐れない兵士の誕生?)

新聞報道などを通じ、しきりと中国の軍備増強が伝えられているなか、インテリジェンスにおいて大事なことは、そうした「量」としての増強を把握しつつ、「質」としての変化を見極めることだと思います。また、上記にあるように装備状況から、どのような戦争を想定しているのか、軍事技術が将来の戦争にどのような影響をもたらすのかといったことも重要な分析事項だと思います。ただ、そもそも複雑化した軍事技術に通暁することは並大抵のことではないので、相手の「量」を把握することはできても「質」の変化や将来戦の様相を把握することは言うは易く行うは難しというものです。
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by Imperialnavy | 2013-11-22 09:36 | 戦略全般 | Comments(0)


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